大村耳鼻咽喉科

手術紹介

大村耳鼻咽喉科で主に行っている手術をご紹介させて頂きます。

鼓膜形成術・鼓室形成術

慢性中耳炎や真珠腫性中耳炎など、程度の重い中耳炎からの治癒を目指すための手術です。

慢性中耳炎の特徴

慢性中耳炎の特徴

慢性中耳炎は、鼓膜に継続的に穴が開き、繰り返すウミや、難聴を引き起こすものです。点耳薬や抗生剤を使って、悪化しないような治療と、根本的な症状の改善や聴力の改善を目的として、手術を行う場合があります。真珠腫性中耳炎の場合も同様に下記の鼓室形成術によって症状の改善を行います。これまで、診療所レベルでは手術ができませんでしたが、サージセンターを設立し、当院では院内で手術ができる体制を整えております。

鼓膜形成術とは?

鼓膜形成術とは?

鼓室に異常が無く、鼓膜に開いた穴(穿孔)を塞げば聴力に改善が見込める場合に行います。

体の他の部分の組織を開いた鼓膜に特殊な接着剤で張り合わせると鼓膜が再生してゆきます。当院ではこの鼓膜形成術を日帰り手術として受けて頂くことが可能です。

手術の流れ

鼓膜形成術とは?

  1. 新しい鼓膜を作る材料として、麻酔を行った上で、耳の皮下組織から1cm角程度の組織を取ります。
  2. 局所麻酔を行った上で、1で採取した新しい鼓膜をつくる組織を、穴(穿孔)が 開いた場所に、生体糊(のり)という人体に使用可能な接着剤で貼り付け、 開いた穴を閉鎖します。
  3. 術後、鼓膜を作るために少しずつ血管が通り始め、組織は次第になくなり代わりに新しい鼓膜が再生し、開いていた穴(穿孔)は閉じてゆきます。

鼓室形成術とは?

鼓室形成術とは?

真珠腫性中耳炎・ 化膿性中耳炎などで、上記の鼓膜形成術だけでは完治が見込めず、中耳の清掃・鼓室の再建が必要な場合に行います。鼓室と呼ばれる、鼓膜の奥の空間にある空間内の病変組織を取り除き、中耳炎によって破壊された聴力の機能を回復させる手術です。

手術の流れ

  1. 当センターでは、原則として全身麻酔にて手術を行います。
  2. 耳の後ろの付け根の部分を3~4cmほど切り、そこから側頭骨という骨を削ます。
  3. 鼓膜に真珠腫(左上の写真参照)がある場合や炎症がある場合はそれを取り除きます。
  4. 中耳にある、音を伝える(鼓膜の振動を伝える)3個の小さな骨(耳小骨)が壊れている場合(慢性中耳炎の方は異常がある場合が多いです。)、その骨の修復・再建を行います。

当院では原則術後の翌日に退院して頂き、5~7日の自宅療養後、社会生活に復帰して頂きます。(個人差があります。)

その他の手術内容